太陽光モジュールの方位角とは、太陽光の水平面への投影方向と真南との間の角度を指します。真南を基準（0°）として、西向きを正、東向きを負とします。本プロジェクトは赤道以北に位置するため、一般的にモジュールは真南を向けて設置することで最大限の発電効率が得られます。そのため、本プロジェクトでは各建物の屋根に設置する太陽光モジュールの方位角は、建物の方位に合わせて設計されています。

太陽光発電システムの設計において、モジュール配列の配置方法と傾斜角度は受け取る太陽放射量に大きな影響を与え、ひいては発電能力全体に影響します。したがって、最適な傾斜角を決定することは非常に重要な設計要素となります。気象局から提供される日射データは水平面における値であるため、実際の設置ではできるだけ多くの太陽エネルギーを得るために一定の傾斜角が必要となります。本プロジェクトの工場エリアはカラー鋼板屋根であり、屋根構造の制約を受けるため、モジュールの傾斜角は屋根の勾配と一致させ、屋根に沿った設置レイアウトを採用します。つまり、設置角度は屋根勾配と同一です。

また、本プロジェクトのカラー鋼板屋根には一部に影が生じる可能性があり、屋根上の設備やオフィス棟の影を避ける必要があります。回避の原則としては、冬至の日の午前9時から午後3時までの間にモジュールに影がかからないこととし、設置角度は屋根の傾きに沿って配置されます。